■評価:★★☆☆☆2.5
【映画】こんにちは、私のお母さんのレビュー、批評、評価
興行収入は8億2,200万米ドルを超え、2021年の最高興行収入、英語以外の映画としては歴代2位、女性単独監督の最高興行収入を記録した2022年公開の中国のコメディ映画。
ジア=シャオリンは小さいころから母親がほかの人に自慢させられるようなことがひとつもできなかった。そんな中、ある日彼女は母親に自分が中国の素晴らしい大学に受かったと報告するが、それも嘘だったとばれてしまう。その帰り道、彼女は母親に将来はいい車を買ってあげると約束し、母親と笑いあっていたが、そこにトラックが突っ込み、母親はひかれてしまった。病院で寝たきりになってしまった母親のそばで、死んでほしくないと願っていた彼女は突然、謎の光に導かれて、母親が青春を謳歌していた1981年にタイムスリップしてしまいそこで若い頃の母親と出会い、友達になる。
世界での興行収入が日本円にして900億超えという、とんでもないモンスター映画。
参考までに、日本国内での興行収入ランキングは以下の通り。
1 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 404.3億円
2 千と千尋の神隠し 316.8億円
3 タイタニック 262.0億円
4 アナと雪の女王 255.0億円
あのとんでもない社会現象を巻き起こした劇場版『鬼滅の刃』のダブルスコアである。
公開当時はツイッターでも話題になっていて、鑑賞した人のほとんどが絶賛していた。
そのため、かなり期待して本作を鑑賞した。
結果としては、びっくりするほど面白くなかった。
期待が大きすぎた感も否めないが、あまりに凡庸な内容に驚かされる。
そもそも映画として、そんなに楽しめない。
本作はコメディ映画というジャンル。
個人的には笑い上戸なので、コメディ映画は大好物である。
例えばアジアのコメディ映画では、ジャッキー・チェン映画はかなり好き。
あとは『少林サッカー』を始めとするチャウ・シンチー映画も好きな作品はいくつかある。
だが、本作は肝心の笑い演出がとにかく寒い。
ベタとかそういうレベルではない。
シンプルにボケが面白くないので、一度もクスりともしなかった。
そもそもタイムスリップという設定も食傷気味である。
今の時代、タイムスリップの物語なんて腐るほど存在する。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『バタフライ・エフェクト』『ハッピーデスデイ』など、すでに名作は無数に存在する。
今更、何の捻りのないタイムスリップ設定を見せられても困る。
若干、うんざりしながら鑑賞した。
せめて『TENET テネット』のような斬新なタイムスリップ設定を考案してくれるなら良い。
『TENET テネット』は時間を逆行することができるが、等速でのみ逆行が可能。
そのため、逆行している人間は、通常の時間の流れを送る人間と異なり、逆の動きをする。
前に歩く動作は後ろ歩きになっていたり、あとは酸素の流れも逆行してしまうため、逆行人間はみんなマスクをしていたりなど。
あまりにぶっ飛んだ設定は笑いながら鑑賞した。
本作を話に戻すが、ストーリーの展開も退屈すぎる。
過去の世界で貴重なテレビを買いに行ったり、あるいはバレーボール大会に参加したり。
展開そのものにもワクワクしなければ、主人公や周りの人のボケも全すべり。
もはや何を楽しんでいいのか分からない。
ただ、なぜこれだけヒットしているのかは理解はできた。
クライマックスの展開は素晴らしかったから。
予想していなかった展開で、若干、目頭が熱くなった。
だが良かったのはラスト20分だけ。
それまでの1時間40分はずっと退屈。
『カメラを止めるな』というモンスター映画がある。
『カメラを止めるな』もフリとなる冒頭20分くらいはクソ退屈。
本作はまるで『カメラを止めるな』の退屈な冒頭部分をめちゃくちゃ引き延ばしたような内容。
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※2022年9月現在