■評価：★★★★☆4
「デジタル機器の可能性は無限大」
【映画】search／#サーチ2のレビュー、批評、評価
2023年4月14日公開のアメリカ合衆国制作のスリラー映画。
【あらすじ】母と2人暮らしの女子高校生ジューン。ある日、恋人と旅行に行った母が帰国予定を過ぎても戻ってこず、ジューンは不安になる。警察に相談しても埒が明かず、彼女は自らデジタルツールを駆使して母の捜索に乗り出す。
前作となるシリーズ１作目は無茶苦茶面白いアメリカ制作のミステリー映画だった。
前作はアジア系の中年男性が主人公。
最愛の１人娘が突如、失踪したため、パソコンやスマートフォンなどの電子機器を最大限に利用して捜索する物語。
１作目が話題となった一番の理由は、すべてパソコン上で物語が展開されるユニークな演出が挙げられる。
（スマートフォンや監視カメラの映像が映されることもある）
フェイクドキュメンタリーの亜種となる。
フェイクドキュメンタリーは、本物のドキュメンタリーと見せかけたフィクション。
特徴としては、他の映画とは異なり、登場人物たちがカメラを認識しており、カメラ目線でセリフを吐くことも多い。
デメリットはスケールが小さくなりがち。
メリットは観客に圧倒的なリアリティーを与えられる。
モニター上のみで物語が進んでいくと想像すると窮屈そうな映画のようにも思える。
実際に鑑賞すると、主人公があまりにパソコンやスマートフォンの機能を巧みにテンポ良く使いこなすので、心配は杞憂となり、いつの間にか物語に没頭している。
元々一作目は当時、映画好きの私に英会話を教えてくれていたアメリカ人女性が勧めてくれたので、本国でも斬新な演出が話題になっていたと思われる。
2作目の本作もSNS界隈では評判が良かったので鑑賞したが、やっぱり面白い。
まず、相変わらずパソコンの機能の使いこなしっぷりが凄い。
主人公の少女は、Googleマップで失踪当日の母親の彼氏の移動経路を調べたり、およそ、我々が普段の生活では使わない機能をフル活用して真相に迫っていく。
主人公は平凡なティーンの女子のため、パソコンに詳し過ぎるのは突っ込みたくなる。
でも、あまりに捜索活動がテンポ良く行われるので、突っ込むヒマもない。
ある種の力技でアリだと思う。
またデジタル機器の活用のみならず、アナログな手法も出てくるのが面白い。
母親の彼氏のGoogleパスワードをゲットするため、別のWEBサービスのパスワードをゲットするために、主人公の友人のお調子乗りの女子が作った低い声で本人に成り切ってカスタマーサポートに電話する。
本作のコンセプトとはそぐわないかもしれないけど、個人的には緩和が効きまくったコミカルさがあって好きなシーンだった。
本作の一番の見所は、斜め上を行く展開の連続が挙げられる。
まるで予想していなかった事実が判明したりと、ビックリさせられた箇所が4つか5つはあった。
意表を突かれる度に物語への没入度が高まるので、最後の方はテレビにかじりついて鑑賞した。
世間の評判の良さに納得。
これは満足度が高い。
パソコン上だけでて物語を見せる必要があるため、脚本で物語を盛り上げようとした制作陣の意図が伝わってくる。
脚本を相当に作り込んだ軌跡が感じられて最高に楽しめた。
癖のある演出ではあるけど、見ごたえのあるストーリーを求めている人にはおすすめしたい。
大変だろうけど、パート３も作ってほしい。
私は絶対に鑑賞する。
後、あまり褒められる言葉ではないが、本作は劇場よりもスマホとか、自宅のテレビで鑑賞したほうが親和性が高くて臨場感が増す気がする。
そのため、配信とか、ドラマシリーズとして制作したほうが良さそう。
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■Wikipedia：search／#サーチ2
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家)：88%
AUDIENCE SCORE(観客)：90%
search／#サーチ2を見れる配信サイト
U-NEXT：○(有料)
Hulu：○(見放題)
Amazonプライムビデオ：○(見放題)
Netflix：－
※2024年4月現在
