評価:★★★★☆4
「復讐」
【映画】アンフレンデッドのレビュー、批評、評価
2016年7月30日公開のアメリカ制作のホラー映画。
【あらすじ】泥酔したあられもない姿をインターネット上にアップされてしまい、それを苦にして自殺した女子高生ローラ・バーンズ。1年後、同級生たちがスカイプでグループ通話しているところに、見知らぬアカウントが出現する。それは、死んだはずのローラのものだった。
ずいぶん前に、アニメオタクで宮崎映画の評論で有名な岡田斗司夫が、youtubeで本作を絶賛していたので鑑賞する運びとなった。
岡田斗司夫はアニメ以外にも、月に10本近くの映画を鑑賞していて、不定期でyoutubeで評論・感想を語っている。
IQ148超の頭脳から繰り出される言葉には、他の追随を許さないほどの説得力がある。
イメージとしてはひろゆきをもっと頭良くして、もっと可愛げを持たせたような人物。
個人的には信頼している人物の一人であり、岡田斗司夫が絶賛する作品は自分の好みに関わらず、目を通すようにしている。
結果として合う合わないはあるんだが、岡田斗司夫が絶賛するには何かしらの理由があるから。
本作は期待して鑑賞したが、むちゃくちゃ面白かった。
映画でここまで先の展開が気になって仕方なくなった経験は久しぶりで、鑑賞後は心地よい余韻に浸れた。
本作は、演出に特徴がある。
パソコンの画面の中だけで物語が展開されるのだ。
ストーリーは、亡くなったはずの友達だった同級生の女の子ローラが、突然、主人公らのスカイプ音声グループに入り込んでくる、といった内容。
不気味に思った主人公らは、スカイプ音声グループを抜けたり、あるいはグループそのものを立ち上げ直したり。
ローラを名乗る不気味なアカウントをフェイスブックの友達から解除もする。
また、クローズドでグループ内にいる彼氏とテキストチャットで密談したりする。
若者らしく、タイピング速度も速く、テンポも良い。
ローラは自ら命を奪ったのだが、何か深い事情があったことが登場人物らの言動から読み取れる。
果たしてローラの身に何があったのか。
ミステリー要素が強烈なエンジンとなり、ついつい物語に没入してしまう。
特に素晴らしいと思ったのが、対立構造の変化である。
中盤辺りから、ローラはゲームをしようと提案する。
本作はホラー映画なので、もちろん負けたらただでは済まされない身の毛がよだつ罰ゲームが待っている。
この段階では、主人公グループVSローラの対立である。
ゲームが進むにつれ、ゲームとして出題されたお題に不穏さが漂い始める。
次第に疑心暗鬼となり、対立構造に変化がもたらす。
この展開はお見事といわんばかりの面白さだった。
まるで結末の予想が出来なくなり、気づいたら画面に頭を突っ込むほどの没入っぷりだった。
本作は、いわゆるワンシチュエーションの物語となる。
パソコン画面のみで物語が展開されるので、舞台はずっと自宅のまま。
そのため。映像に大きな変化がないので、観客からしたら飽きやすくなる。
観客を飽きさせないためには、ストーリーを面白くするしかない。
本作は、アイディアに富んだ展開の連続でまるで飽きない。
脚本家、小説家、漫画家といったシナリオ作りをする者には、義務レベルで鑑賞するべき映画だと思った。
というのもワンシチュエーション映画は本当に難しい。
『SAW』や『CUBE』といった名作はある。
だが、それ以上に退屈な映画も量産されている。
また『search』という娘が失踪し、父が捜索するストーリーの、スリラー映画がある。
『search』も同じくパソコン上のみで展開され、かなり面白かった記憶がある。
本作は負けず劣らずの出来栄えだった。
調べたら『search』よりも数年早く制作し公開されている。
本作の名前は聞いたことはあるが、あまり有名な映画の印象がなかったので違和感を覚える。
このレベルのクオリティなら、もっと評価されて良い気がする。
『search』の方が有名なので、本作はもしかすると時代が早すぎたのもしれない。
というかアメリカの評論サイト映画批評サイト「rotten tomatoes」の低すぎるレビューには違和感を覚える。
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アンフレンデッドの作品情報
■監督:レヴァン・ガブリアーゼ
■出演者:シェリー・ヘニッヒ
モーゼス・ジェイコブ・ストーム
レニー・オルステッド
■Wikipedia:アンフレンデッド
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):62%
AUDIENCE SCORE(観客):37%
アンフレンデッドを見れる配信サイト
U-NEXT:○(見放題)
Hulu:-
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Netflix:-
※2023年9月現在