映画のくれた時間

約1500本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます(たまにアニメ・ドラマ・小説も)。面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

TVアニメ『サマータイムレンダ』ネタバレなしの感想。故郷の田舎町で命を落とした幼馴染の死の真相に迫る

■評価:★★★☆☆3

 

「田舎×超常現象×超能力×ミステリ×アクション」



【映画】サマータイムレンダのレビュー、批評、評価

 

少年ジャンプ+』にて、2017年10月23日から2021年2月1日まで連載されていた漫画を原作とする2022年4月放送のTVアニメ。

 

2018年7月22日。網代慎平は幼馴染・小舟潮の訃報を聞き、葬儀に参列するために2年ぶりに生まれ育った故郷・日都ヶ島(ひとがしま)に戻る。 潮は海の事故で亡くなったと聞いていたが、居合わせた親友の話では潮の死には不可解な点があり、他殺の可能性が浮上する。 その背後に見え隠れするのは、日都ヶ島に昔から伝わる「影」の存在。『「影」を見た者は死ぬ』──。

 


最近SF作品にハマっていて、YOUTUBEでレビューを挙げている誰かがおすすめしていたので鑑賞した。
サマータイムレンダ』は少年ジャンプ+に掲載されていた少年漫画を原作としている。

世間で話題となる映画や漫画、小説などの物語作品の情報に関して、私は日常的にアンテナを張っている。
例えばネットフリックスで『イカゲーム』が配信されたらすぐに見たし、最近では、ディズニー+で配信された『ガンニバル』が、一部の映画ファンから支持を集めているので、近いうちに鑑賞する予定。

サマータイムレンダ』のアニメは2022年4月から放送されていた最近の作品にも関わらず、今まで一度も耳にしたことがなかった。
あくまで私の基準なのだが、世間から何かしらの評判を耳にしない作品は、ハズレの可能性が大きい。
面白い作品やつまらない作品、あるいはどこか特徴のあるぶっ飛んだ作品など、何かしらのフックのある作品のほとんどは、今のSNSの発達した情報化社会では、発表して間もないタイミングで、話題になる。

例えば、最近では、ツイッターで、『光が死んだ夏』という漫画が話題となった。
2022年3月に1巻が発売されていて、ヤングエースUPで配信中の無料コミック。
正直、まったく知らない漫画サイトである。
私は普段、漫画に対しては、映画や小説ほど情報を追い掛けていない。
にも関わらず、耳に入ってきた。

※確かエンタメ系のネットのサイトだった
余談だが、私は同一作品の話題を2カ所以上から耳にしたら、鑑賞するようにしている。
例えば、まとめサイトツイッター
YOUTUBEとTV。
などといった具合。
2カ所以上の媒体から耳にするということは、話題になる何かしらの理由があるケースが多い。

話を戻すが、『光が死んだ夏』を私はしっかりとは読んでいないが、ものすごく興味深いテーマだった。
いずれはちゃんとレビューを挙げたいと思う。

だが、『サマータイムレンダ』は私の耳には一切入ってこない初耳作品なので、あまり期待しないで鑑賞した。
期待値が低かったせいか、冒頭から無茶苦茶、物語に入り込んでしまった。

海で命を落とした同級生が実は、何者かに命を奪われる。
この田舎町には、『影』と呼ばれるドッペルゲンガーの噂が存在し、観たら命を落とすらしい。
さらに、主人公は冒頭で、とある人物に命を奪われる。
だが、なぜか田舎に向かうフェリーで目を覚ます。
つまりは本作はループもの。
イメージとしては、主人公がループを認知している『ひぐらしのなく頃に』である。

ひぐらしのなく頃に』は厳密にはループではないのだが、同じ場所、同じ時間での異なる物語が何度も繰り返されるパラレルワールドものである。
そのため、話によっては命を落とす人間が異なったり、キャラクターも、毎回異なる行動を見せる。

話を戻すが、『サマータイムレンダ』はドッペルゲンガーがちょっとした理由でしっかりと存在し、交流することもあれば敵として阻まれたりすることもありつつ、主人公はループを駆使して、幼馴染みが命を落とした真相に迫っていく流れ。

超常現象が組み込まれたミステリーということで、意外と新鮮さがあってぐいぐいと引き込まれた。
寝食を惜しまず、といった形容がぴったり当てはまるくらいに、睡眠時間を削って鑑賞した。
だが、面白かったのは冒頭7~8話くらいまで。

ミステリー要素が中盤辺りに解消され、後はひたすら、後付け設定の連続。
いかにも場面場面で設定を付け加えました、といった具合に新しい展開を作っているので、面白味に欠ける。
※のちにWikipediaを確認したが、執筆時の勢いを重視し、後付け設定の連続だったことを明かしている。

というか、ループとドッペルゲンガーで、十分、超常現象はお腹いっぱい。
にも関わらず、物語が先に進むにつれて、様々な新しい超常現象が怒濤の勢いで追加されていく。
やりすぎていて、冒頭にワクワクさせてくれた田舎町ミステリーの面白さから外れたプロットになってしまった。

何なら後半は、ドラゴンボールのようなアクション・アニメのようになっててワケがわからない。
どうやら作者が大のゲーム好きらしく、本作の執筆中にも多くの大作アクション・ゲームをクリアしているほど。

どんな理由があるにせよ、ジャンルががっつり変調されているので、私はついていけなかった。
冒頭に提示した設定を用いて面白く作品を調理して欲しかったところ。
創作物に関して物語以外もそうだが、何でもかんでも足し算すれば良いというものではない。

やっぱり、発表されてから話題にならない作品は、それなりの理由があることを再認識させられた。

 

ジャンプ系のおすすめ作品はコチラ。

チェンソーマン

movies-ocean.hatenadiary.com

サマータイムレンダの作品情報

■監督:渡辺歩
■出演者:花江夏樹
永瀬アンナ
白砂沙帆
小野賢章
Wikipediaサマータイムレンダ



サマータイムレンダを見れる配信サイト

U-NEXT:○(見放題)
Hulu:○(見放題)
Amazonプライムビデオ:○(見放題)、原作はコチラ
Netflix○(見放題)
※2023年2月現在