■評価:★★★☆☆3
「ファーストコンタクトはスリリング」
【映画】ライフのレビュー、批評、評価
『プリズナーズ』『複製された男』『ナイトクローラー』のジェイク・ジレンホール主演の2017年7月8日公開のSF映画。
【あらすじ】6人の宇宙飛行士が、火星から帰還した無人探査機から謎の生命体を採取する。国際宇宙ステーションで観察していると、それはみるみる驚異的な進化を遂げいく。世紀の大発見に興奮するクルーたち。しかしその生命体はやがて攻撃的になり、6人はそれが地球に到達するのを阻止すべく、死闘を繰り広げる。
SF映画のおすすめをネット検索したりすると、チラホラと目にするタイトル。
だが、本作はあまり期待が出来ず、鑑賞が先延ばしになっていた。
なぜなら本作は、2017年に公開された映画タイトル。
大した根拠のない理由なのだが、個人的に、2017年は映画不作の年の印象がある。
不作だと思わさせられるのには、明確な理由がある。
前年の2016年があまりに映画の豊作の年だったため。
『君の名は。』『ヒメアノ~ル』『アイアムアヒーロー』『マッド・マックス』『シン・ゴジラ』『聲の形』『イット・フォローズ』『ズートピア』『ヒトラーの忘れもの』『シング・ストリート 未来へのうた』『日本で一番悪い奴ら』といった具合に最高の映画陣が軒を連ねている。
主に邦画が充実していた年だった。
一方で2017年公開の映画で楽しめたのは『ゲット・アウト』『ラ・ラ・ランド』『カメラを止めるな』『お嬢さん』『スウィート17モンスター』『ハイドリヒを撃て! 「ナチの野獣」暗殺作戦』くらい。
上記の映画は面白いんだけど、明らかに前年よりもクオリティの高い作品の弾数に乏しく、破壊力が下回っている。
最近SFのファーストコンタクトものに興味が湧いていたので、思い切って、鑑賞してみた。
ファーストコンタクトとは、異星人との初接触を描いた物語となる。
有名どころで言えば『E・T』が挙げられる。
地球に、植物採取をしに来てきた宇宙人と近所に住む少年の交流を描くハートフルコメディドラマ映画。
本作のあらすじは、火星で物凄く小さな生命体を発見する。
カルビンなんて名前もつけ、初めて地球外生命体を確認したとして、世界中で話題となる。
そんなカルビンを宇宙ステーションの中で観察していると、みるみる内に急成長を遂げ、登場人物らはとんでもない悲劇に襲われる。
面白かったのが、地球外生命体が、成長していくのが良かった。
採取した当初は微生物くらいのサイズ。
日に日に大きくなり、掌サイズになると、人の手に巻き付いたりしてきて、まるでペットのような存在になる。
言うまでもなく、悲劇の元凶はカルビンなのだが、悪役が成長する展開は個人的に物凄く好み。
例えば古いゲームだが、ファイナルファンタジー6というゲームがある。(ネタバレあり)
主人公らに定期的にちょっかいを出してくるケフカという敵キャラがいる。
ケフカは精神疾患があり、成人なのに幼児語を使ういかにもバカなキャラ。
邪魔してきても、反撃し、一定のダメージを与えるとすぐに撤退するので、いわゆるかませ犬である。
だがしかし、コイツは情の欠片もないサイコパス。
最終敵に自分のボスの命を奪い、とんでもない力を手にしてラスボスとして君臨し、主人公らの前に立ちはだかる。
ケフカは印象的なキャラで、私が小説を執筆する際の悪役作りの参考にすることもある。
最初に、無害だと思っていたやつ(何なら見下してた)が実はとんでもない、って展開はワクワクさせてくれる。
現実世界でも「絶対にこいつには負けない」と、思っていたのに気づいたら抜かされているという屈辱的な経験について、恐らく、私を含む多くの人が一度はあると思う。
話を戻すが、カルビンは火星の生命体なので、地球人とは異なる倫理観を持つ。
そのため、次にどんな動きを見せるかが読めないのでハラハラさせてくれる。
キャラクターについて。
カルビンは良いが、他の人間キャラは至って普通だった。
鑑賞後も記憶に残っているような印象的なキャラは皆無。
また、ストーリーの展開も普通だった。
思わず腰を抜かすようなぶっ飛んだ展開はなく、想像を越えない展開が最後まで続く。
結末も特にまあ、そうしたくなるよね、といった具合。
SFが好きな人以外は無理に鑑賞しなくても良い印象。
閉鎖空間下でのスリリングな作品のおすすめはコチラ。
■アンフレンデッド
ライフの作品情報
■監督:ダニエル・エスピノーサ
■出演者:ジェイク・ジレンホール
レベッカ・ファーガソン
ライアン・レイノルズ
真田広之
■Wikipedia:ライフ
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):68%
AUDIENCE SCORE(観客):54%
ライフを見れる配信サイト
U-NEXT:○(見放題)
Hulu:○(有料)
Amazonプライムビデオ:○(吹替・有料)、○(字幕・有料)、○(Blu-ray)
Netflix:○(見放題)
※2023年10月現在