■評価：★★★☆☆3.5
「会社のチームワークはどんな困難も解決できる」
【映画】MONDAYS／このタイムループ、上司に気づかせないと終わらないのレビュー、批評、評価
『14歳の栞』竹林亮監督による2022年10月28日公開のSFコメディ映画。
【あらすじ】小さな広告代理店に勤める吉川朱海は、憧れの人がいる大手広告代理店への転職を目指しながらも、仕事に追われる多忙な日々を過ごしていた。ある月曜日の朝。彼女は後輩2人組から、自分たちが同じ1週間を何度も繰り返していることを知らされる。他の社員たちも次々とタイムループに気づいていくが、脱出の鍵を握る永久部長だけが、いつまで経っても気づいてくれない。どうにか部長に気づかせてタイムループから抜け出すべく悪戦苦闘する社員たちだったが……。（映画.com引用）
本作は『14歳の栞』の監督の最新作。
『14歳の栞』は実際に存在するとある中学2年生のひとクラスに密着したドキュメンタリー。
私は鑑賞していないのだが、14歳という反抗期を迎える一生の中でも精神が不安定な時期をカメラに収めている非常に興味深い作品。
チャンスがあれば鑑賞したい。
似たコンセプトで『アメリカン・ティーン』という映画がある。
アメリカの高校生の卒業までの最後の1年を描いている。
スクールカースト最下層のオタクの少年など、それぞれの階層に属する5人に焦点を当てたドキュメンタリー。
十年近く前に鑑賞したのだが、興味深く楽しめた。
十代の少年少女が、認識しているであろう自分の弱さを晒しているので、良くまあ撮影を許可してくれたよな、と思う。
話は戻るが、本作はそういった青春性は皆無。
内容はタイムループものなので、ティーンが好みそうなエンタメではある。
ストーリーは、小さな広告会社のとある一週間がループしてしまい、脱出方法を探る内容。
既に世の中には既に多くの名作タイムループものが存在しているが、本作は差別化を図るためか、メタ演出も施されている。
タイムループに気付いたとある社員が「『ハッピー・デス・デイ』とか、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』みたいなことか」と発する。
両方とも、繰り返される時間から脱出を試みる名作タイムループものの洋画。
（オール・ユー・ニード・イズ・キルは原作が日本のラノベ。読了しているが、原作のほうが圧倒的に面白かった）
そのため、登場人物は既存の名作タイムループ映画を参考に脱出方法を探る展開となる。
あまり見掛けたことのない流れなので、面白さを感じた。
上司にタイムループを気づかせるため、プロジェクターで投影したパワポで【今はタイムリープ中】のお題でプレゼンするシーンは、めっちゃツボだった。
パワポを使うあたり、いかにも会社というユニークなシチュエーションが活かされていたので楽しめるポイントの一つ。
あと、タイムリープ中にとある社員がデザインのスキルを学んでいくシーンも良かった。
ついつい私だったら本読みたいなあ、映画いっぱいみたいなあ、と自分だったら何をするかを考えてしまった。
やっぱり「自分もその世界に行きたい」と思わせてくれたのは良い。
魅力的な世界観を作れている証拠。
他にも中盤以降にどんでん返しが用意されていたり、テンポも良かったりと、楽しめる箇所は多い。
上映時間も90分弱と観やすいのも良い。
結論、そこそこ楽しかった。
ただ、やっぱりタイムループものは数多く存在し、食傷気味。
あくまで個人的な感想だが、自分の中での大ヒットはない。
とはいえ、『東京リベンジャーズ』が大ヒットしたりと、世間ではタイムループの需要はありそうなので、興味ある人は観て良いと思う。
シナリオもキャラクターも面白いので人におすすめしやすい。
チームが描かれるおすすめ作品はコチラ。
■劇場版Tokyo MER ～走る緊急救命室～
MONDAYS／このタイムループ、上司に気づかせないと終わらないの作品情報
■監督：竹林亮
■出演者：円井わん
マキタスポーツ
長村航希
三河悠冴
八木光太郎
髙野春樹
■Wikipedia：MONDAYS／このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない
MONDAYS／このタイムループ、上司に気づかせないと終わらないを見れる配信サイト
U-NEXT：○(有料)
Hulu：○(有料)
Amazonプライムビデオ：○(有料)、○(Blu-ray)
Netflix：○(見放題)
※2023年12月現在
